新型フィット試乗レポート!

新型フィットのプロトタイプは試乗済なのだけれど、考えてみたらネットでレポートしていなかった。購入を考えている人のため、概要を紹介しておきましょう。まずエンジンは熟成された感のある1300ccの4気筒98馬力か、98馬力1500ccエンジンで発電し、109馬力のモーターを駆動させるハイブリッドとなる。おそらく皆さんハイブリッドを考える?

こらもう流行なので仕方ない。でも新型フィットの場合、1300ccエンジンもめちゃくちゃ燃費よいです。東京都内のように平均速度20km/hという渋滞の交通状況こそ12km/Lといったイメージながら、平均車速30km/hくらいの道路事情だと15km/hくらいまで伸びる。流れのよい郊外を制限速度+αくらいで走ると18km/L。相当燃費よいです。

もちろんハイブリッドはさらによい! 上と同じ状況で22km/Lと24km/L、26km/Lみたいなイメージでいいと思う。丁寧な運転ならもう少し伸びます。ナニが言いたいかと言えば、ガソリン代の差は1万kmで3万5千円くらい。10万kmくらい走らないとペイしないのだった。逆に10万km走るなら、高くてもハイブリッドを選ぶこと。

また3~7年くらいで手放すことを考える場合、高く買っても高く査定してくれるハイブリッドをすすめておく。自動車税の優遇もあるし。この価格帯のクルマは「ハイブリッド代」が高く感じてしまうけれど、長い目で評価すると案外モトが取れるのだった。逆に近所でしか乗らないし長く所有する人は普通の1300ccエンジンの方がお得である。

そのハイブリッド、どうかと聞かれたら「普通」と答えておく。「個性が薄い」とか「メリットを引き出せていない」と言ってもよい。システムとしては申し分無し! パワフルなエンジンと優れたポテンシャル持つモーターを組み合わせてます。その気になったらヤリスHVやノートeパワーより楽しいクルマに仕上げられることだろう。

けれど乗ると「電気感」が薄い。eパワーに乗ると、ドライバビリティに電気を使っている手応えを感じます。アクセル踏むとモーターだけで加速し、その後は「エンジン音と加速感がリンクしていない」のだった。だからこそ日産も電気自動車に発電機を搭載したとアピールしている。eパワー、絶対的な出力こそないけれど、確かに電気自動車的だ。

フィットHVってイメージで言うと現行アクアくらいの電気感なのだった。ホンダによれば「バッテリー容量少ないためエンジン掛かってない時のモーター出力が低い」そうな(下の図を見れば解る)。でもeパワーだってバッテリー容量は大差なし。eパワー、ごく短い時間だけ定格より高いエネルギーをバッテリーから引き出している。

エンジン掛かって発電するまではバッテリーだけで走る

電池もモーターも「定格」と「短時間」の出力は違う。数秒単位の短い時間ならターボエンジンで言うところの「オーバーブースト」を掛けることが可能。例えば定格出力30馬力のバッテリーであっても、3秒なら150%増しの45馬力引き出したって何の問題もありません。日産もトヨタもそういった制御を行い、電気感を出している。

フィットHVは”オーバーブースト”を使っていない。ホンダには「A要件」という自虐的言えるほど厳しい社内規定があり、モーターもバッテリーも定格で使わなければならないという。だから小さいバッテリーだと、相応の出力しか出せない=電気感が出ないのだろう。A要件を守りながら電気感出すのに2倍くらいの容量持つバッテリーを搭載しなければならない。

ということで走りは普通のガソリンエンジンのようです。むしろそういった自然な走行フィールを好む人もいるということなんだと思う。ただeパワーやヤリスHVのような軽快な走りを期待するとガッカリします。エンジン回転数の高まりと加速感がキッチリとリンクしている感じ。といったことをイメージしながら試乗すると私の主張は理解出来るかと。

車体はどうか? これまた個性こそ無いけれどよくまとまっているという評価になります。おそらく新型フィットのハンドル握って走り出すと、とっても自然に運転できると思う。ボディの剛性感は必要なだけ確保しているし、ステアリングフィールだって普通。ブレーキタッチ普通。コーナリング特性まで「よくできています」なる。

食べ物に例えるなら吉野家の牛丼やビッグマック、くら寿司のようなもの。安定感あって美味しい。味に文句あると言えば無いです。お客もそれ以上のモノを要求しないと思う。ただ「食の評論家」からすれば紹介しにくい。普通こそ最も評価しにくいからだ。個人的には安くても個性ある「さわやか」(ハンバーグ屋さんです)くらい期待したいところ。

一方、身長183cmの私が運転席に座った状態でリアシートに私が座れるレッグスペース残し、さらにけっこうな広さのラゲッジスペースを残すあたりは非凡だ。「素晴らしい」といってよい。通常のAピラーを単にフロントガラスの支持機能だけにした結果、圧倒的な視界の良さを実現したあたりもインパクト大きい。座ったら新鮮ですよ。

実用車を考えているなら新型フィットは100%満足できると思う。強いて言えばハイブリッド仕様にオーバーブースト制御を入れて電気感を出し、ヤリスGRほどじゃなくていいから1500ccのハイパワーモデルなんかラインナップにあったら華のあるモデルになったと思う。ホンダの持ち味って「さわやか」のような個性じゃなかろうか。

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