洪水の際、水深何cmまで走行可能か?

大雨による被害が出ている。ニュース画像を見ると「それは止めた方がいい」と思えるような速度で深い水たまりの中を走っているクルマも映し出されます。普通のクルマはどのくらいの水深まで走れるだろうか。ちなみに下の写真のランクル300はカタログ上で渡河性能70cmと書いてある。70cmの水深ならゆっくり走ることで通過出来るという意味。

ランクル300に限らずクルマが走行可能な最大水深はサイドシルのドア切りかきまでと考えて置けば間違いない。普通の乗用車だと大雑把に言って30cm程度。背の高いSUVなら40cmくらいといったイメージ。その水深を”徐行”してなら通行可能だと考えていいと思う。ただ速度上げるとエンジンルームの中に大量の水が浸入し、それ以下の水深であってもアウトになります。

皆さんある程度の速度で通過した方がいいと思っているようだけれど大間違い! 下の動画を見ると解る通り、必ずアウツになります。運が良ければ電気系だけで済むけれど、エンジン内部に水走ったらオーバーホールかエンジン載せ替えになってしまう。100万円近く掛かることを覚悟すべき。100万円以下のクルマなら全損ということになる。水害はダメージ大きい。

以前からハイブリッド車や電気自動車は水没しても感電しないと書いてきた。その通りで良い。唯一の例外は、今まで2回だけ出火しているケース。アウトランダーPHEVとリーフです。前者の状況は私のWebでも紹介した通り。水深6m程度に2時間くらい沈んだ状態で引き上げたら突如燃え始めた。電池ケースが全没すれば問題無いけれど中途半端に水が入ったという。

リーフは今回東北地方を襲っているような集中豪雨で1mほど水没した車両が2週間後に突如燃え始めたというもの。リーフの電池、密閉されているものの、完全じゃない。ある程度の水深になると水が入るのだという。おそらくブレーカーは落ちていたと思う。ただ電池内部でショートしたのだろう。日産によれば未だに原因不明と言うから、少しばかり心配だ。

写真で見る限り熱暴走まではしていない。ただバッテリー本体は燃えていたという。水没した電気自動車がそのまま放置されていたら、自然に燃える可能性あることだけ認識して頂きたい。電池自動車の台数が増えるに従って、この手のトラブルは出てくるかもしれない。日産には原因の特定をしてもらい、再発防止策を講じるか洪水時の注意喚起をして欲しいと思う。

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