自動車メーカーのエンジン開発部門、10分の1規模に縮小か?

自動車メーカーのパワーユニット開発部門が大揺れ状態になっているようだ。そらそうだ。2035年あたりからエンジン積んだクルマは事実上売れなくなる。いや、私は2030年あたりからハイブリッド車を含めエンジン車の売れ行きがハッキリ落ち始めると予想します。つまり現在新規開発中のエンジンについちゃ10年くらいしか売れないためコスト的に成り立たない。

当然ながら開発中止でしょう。ハイブリッドもシステムから作るとなれば投資分を回収出来ない。各社、2030年CAFEに向け様々な”仕込み”をしていたと思うが、みんな不要になる。なぜか? おそらく急速に電気自動車の販売台数は伸びていく。すると企業平均燃費、どんどん良くなります。巨額の投資をして20%や30%の燃費改善しなくて目標値をクリア出来てしまう。

私が自動車メーカーの開発TOPならエンジン部門は10分の1くらいの人員にすると思う。こう書くと「カーボンフリーやめた~、ということになったら大変なことになる」と思うかもしれないが、早くも欧米の自動車メーカーの大半が開発凍結としているようだから問題無し! 開発に必要な機器だけ残しておけばよかろう。エンジン&変速機を専門とする技術者の人事が大変かと。

客観的に見るとトヨタは新しい世代のエンジンをラインナップ済み。幸い全て10年くらい持つ基本設計になっている。このままハイブリッド以外のパワーユニットを落として行けばよかろう。スバルも新しいパワーユニットを新型レヴォーグで投入しているため、バージョンアップさせていけばいいと思う。日産は2つの排気量のeパワーを中心にラインナップを組める。

ホンダだって新しいパワーユニットを作る必要無し。ホンダの場合、エンジン開発が会社の象徴のようだった。優秀な人材も多い。エンジンの開発凍結はすんなり行えるだろうか? ただ結果的にF1撤退は悪いチョイスじゃなかったかもしれない、と思えるようになってきました。時代遅れになること確実となったF1のパワートレインにお金掛けたってムダ使いですから。

最もダメージ大きいのがエンジンに全集中していたマツダである。主力となるガソリンエンジンは全て時代遅れ。ディーゼルエンジンについちゃニーズが世界的規模で右肩下がり。スカイアクティブXも投資した分を回収出来そうにない。ラージと呼ばれる6気筒のガソリンとディーゼル、おそらく出た瞬間から厳しいと思う。電気自動車関連に軸足を移すべきでしょう。

電気自動車なのになぜグリルが?

三菱自動車は先が全く見えない。長く続いた益子体勢でやってきた開発についちゃ全て時代と合わない方向。アライアンスに於ける三菱自動車が独自で作れるのはDセグメントのPHVと、東南アジアで売るクルマのみ。日産とのアライアンスで作る軽の電気自動車は先週から試験生産が始まったようだ。三菱自動車もエンジンを諦め、電気自動車で勝負することを考えたらいいかもしれません。

 

<おすすめ記事>

コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ