シボレーボルト参上!

人とくるまの技術展でシボレーボルトの技術発表会が行われ、またぞろ「ボルトは電気自動車かハイブリッドか?」という技術論議が盛り上がっているようだ。これについては結論が出ている。生物の分類と同じように客観的に分析すると、電池が無くなるまで電気自動車。容量少なく
なったらハイブリッド、でございます。

容量少なくなるとエンジンで発電機を稼働させ、同時に遊星ギアを介し最大70%のエンジントルクを駆動力に伝える。この70%のおかげで電池容量少なくなった時もプリウスに匹敵する燃費を稼げるワケ。ただGMの主張通り、モードにより30〜100%の動力が「エンジン-発電機-駆動モーター」という経路を辿る。

シボレーボルトの試乗レポート

エンジンの直接駆動だけじゃ動かないのだった。ここがトヨタの特許と決定的に違うところ。だからGMだって絶対「ハイブリッドじゃありません」と譲らない。私はユーザー寄りなので、そんなことどちらでもいい。ボルトは凄いのか凄くないのか、だ。結論から書くと「タイしたもんだ」と思う。可能性秘めてます。

興味深いのはメディアが試される「踏み絵」だ。GMの主張を鵜呑みにしてPRマンになってしまうのか、それとも本当のことを伝えられるか、ということです。
ちなみにボルトの開発責任者は女性。彼女にこの件を聞くと「そんな話はもうしたくない」と超嫌われるので注意しましょう。私は当然ながら超嫌われました。

実際、アメリカの特許も取っている。アメリカのメディアとの論戦も決着をみている。この女性がメディアを論破したのでない。駆動システムの開発担当者に問うと、懇切丁寧正直に教えてくれるのだ。日本代表のウルサイ国沢光宏も理解できた次第。ちなみにクラッチを1つ加えたらプリウスに近いハイブリッドになりま
す。

・ECOカーアジアは「VWがスーパーサイヤ人に?

<おすすめ記事>

3 Responses to “シボレーボルト参上!”

  1. 小林 英弘 より:

    リンク先の画像を見ましたがカッコイイですね! いかにもアメリカ〜ンな顔つきがアコード&トルネオ時代ののUSアコードクーペみたいで好みです(実はあの世代のUSアコードクーぺが世界中のクルマで一番欲しかったのです(笑))。
    …初代プリウスがデビューしてからの年数を考えればさすがにもう他社から強力なライバルが出現してもおかしくない時期ですよね(逆に言えば「今頃やっと対等なライバル第1号が登場したの?」な位プリウスはブッチギリで時代をリードしてたんですね)。でもどれもこれも空力最優先のノッチバッククーペやスッパ切りハッチバックのスタイルにしなくてもいいんじゃないの?と思います。個人的にはセダンはトランクが長い方がカッコイイと思いますし、リアのエクストラウィンドゥありきのハッチバックデザインは後方視界やバックの時の見切りが悪いです(そういえば仲のいいホンダの営業君が「夜の閉店時のバックカメラなしのCR-Zδの車庫入れは自分には不可能です」て言ってました(笑))。
    …本題とは関係ないですがリンク先の試乗記中の「…アメリカは治安が悪いから深夜にバッテリーがなくなったりしたら生命に関わる…」の箇所で「逆に日本はホントに平和だな〜」と思いました。日本では護身用にナイフを車内に載せとくのさえ「正当な目的のない『所持』に該当する」として銃刀法で禁止されてる程ですから。でもそしたら震災後すごい売れ行きで品薄状態の「緊急防災用具」等はどうなるんでしょう? この類の用具(車載用も含む)にはほぼ必ず小型ナイフが入ってます(しかもビクトリとかの「おもちゃナイフ」じゃなくて小さくても本格ユースOKなスパイダルコの全波刃モデル(多分海でもサビないH1特殊鋼))。緊急防災用具を車載するのは今や新常識(かな?)ですからこの辺、法整備をした方がいいのでは?と思います。

  2. tm256 より:

    GMがChevy Voltを「電気自動車」だと主張するのは、米国政府による補助金のためですよね。
    本当は件の開発担当責任者の女性だって、技術的にはVoltが「プラグインハイブリッド車」のカテゴリに入るクルマだと分かってるはず。
    そりゃ、エンジン積んでて燃料燃やして走るんだから、駆動方式がモーターだろうと何だろうと、ピュアなEVじゃ決してなくHEVですよ、絶対に。
    ただ、GM自体がそう認めると補助金の扱いで不利になるから、無理やりレンジエクステンダー付きの「EV」だと言い張ってる。ある意味、二枚舌(英語なら double standard)な主張。
    私はその責任者の某女史にお会いしたことがありませんが、もし会う機会があったら、たとえ嫌われようとそこをはっきりと問い正したいですな。間違っても、GMのPRマンにはなりたくありません。
    でも、PHEVとして見れば、国沢先生のおっしゃる通り良いクルマだと思われるので、そこは率直に評価すべきと思います。

  3. G35X より:

    GM Volt雑感
    「ICE>発電機>モーター>遊星歯車>車輪」は「ICE>遊星歯車>車輪」よりエネルギー効率が悪い - ICEメカ駆動も含めてもVoltの電池放電後平均燃費は37マイル/ガロン、プリウスの50マイル/ガロンに及ばない(スズキはまだ直列電気駆動に拘っているか?)。ここにプリウスのICEが1800ccと比較的大型である理由がある(アトキンソンなので実質排気量は1500ccほどか?)
    日常運転距離が60キロ以下の場合、リーフの方が負荷重量が少ないので(300キロほど軽い)省エネの観点から有利で価格も安い。
    Voltの韓国製部品使用割合は20パーセント。そのほとんどがLG化学製の電池で、そのコストは8000ドル(1kwhあたり500ドル)程と言われているので、車両小売価格41000ドルでは大赤字のはず。尚、パーセントは示されていないが、電気ドライブ機構は日本製。
    VoltもプリウスもICEと電気モーターから遊星歯車を経由して駆動力を得ているので概念の根本的違いはない。プリウスの方がクラッチを使っていないので、デザイン的にはエレガント。プリウスの電気モーターをより強力にし、ICEを小さくし、電池容量を増やしプラグイン化し、制御プログラムを変更すればVoltと同じ車になる。 その逆も真。
    どうせクラッチを使うなら「ICE>クラッチ>電気モーター/変速機(クラッチ)>車輪」といったニッサンフーガ式の方がICE/電気モーターの回転数と車速の関連性が良くて運転感覚的に良いのでは? ホンダもICE出力軸と電気モーターの間にクラッチを入れるといいのだが、技術的に可能か?

このページの先頭へ