マツダ商用車から撤退

マツダは商用車の生産から撤退するという。現在、ボンゴ・トラックとボンゴ・バン、そして日産向けのバネット・トラックと
バネット・バンを生産している。タイで生産し、アジア地域で販売している『BT50』というピックアップは、カッコ良くなった新型がヒットしそうな雰囲気。こちらは当面継続すると考えていいだろう。

ボンゴは1999年に衝突安全性対策でキャビン回りに手を加えているものの、基本設計が1983年に発売された3代目のまま。1999年の時もマツダの業績不振でモデルチェンジにお金を掛けられなかったことを思い出す。何と29年間も継続生産されていたのだから驚く。日本車の最長不倒でございます。

フルモデルチェンジしても日本では台数が限られてしまう。初代ボンゴの精神に戻り、安くてコンパクトな1BOXカーを作れば世界規模でニーズはあると思うのだけれど、経営陣は縮小均衡を選び、開発陣も「良いモノを高く売りたい」という縮小のスパイラルに入ってしまってます。止めるのが一番簡単だ。

ここにきて元気のあるメーカーは「下も伸ばす」という戦略を採りつつある。日産が好例。おそらくトヨタやホンダも下のレンジを開発していることだろう。相前後して三菱自動車もパジェロ・ミニの生産中止を発表した。次期型の開発は行っていない模様。そもそも三菱自動車の軽自動車戦略も先が見えない。

日産と一緒に作った軽自動車会社は最初のモデルこそ開発が進んでいるようだけれど、第2作目のウワサを全く聞かない。何度か書いた通りゴーンさんが三菱自動車との提携状況を納得していないという。共同の軽自動車会社も日産側はほとんど投資しておらず。開発を三菱自動車に委託してます。

トヨタが86の開発をスバルに任せたのとカタチは同じ。三菱自動車にとって第2作目が無いと、終了というプロジェクトになってしまう。そして日産はスズキから軽自動車の供給を受けることになる。軽自動車が必要なの、日本市場だけ。だったらスズキに任せた方が総合的に考えれば安く付く、という判断です。

・ECOカーアジアは「新型ミラージュのナゾが少し減る

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8 Responses to “マツダ商用車から撤退”

  1. 阪口 正輝 より:

    商用車撤退は凶と出る可能性が…
    企業規模の違いはあれど、トヨタはハイエースを国内だけで毎月3000台以上を登録、日産は世界中でNV200を販売し、アメリカの次期イエローキャブに。
    数は出なくても、乗用車よりも安定的に売れるのが、企業の経営には必要不可欠だと思う。
    街中を見ても、旧世代のバネットやボンゴはたくさん走ってるのに勿体ない…
    バネットオーナーはNV200へ流れ、日産は更に利益を稼ぎ出す予感がします。
    あと…
    築地で人気のバネットトラックの冷凍車を使ってる業者は、どうするんだろう?

  2. オロネロ より:

    資源の選択と集中という事でしょうが、何をしたいのかイマイチ分かりません。
    「良い物を高く」は、今のご時勢ではどの国でも厳しいと思います。
    加えて、欧州の高級車メーカーほどブランドパワーがあるわけでもなし。
    上の方が言われているように、
    世界(なかんずく発展国)で売りたいなら、商用車やエントリーカーが必要不可欠だと思うのですが。
    デミオよりも小さく、安い車を作る計画はあるのでしょうか?
    それとも、BT50や日本の市場頼み?
    世界でのマツダブランドの構築という点から、
    タタが高級車を作っても魅力が全然無いのと同じで、
    安い車を作るのであれば、高い車は諦めないといけないですし、その逆もまた然りです。
    どちらかに狙いを定めなくてはいけないのに、
    BT50やデミオをアジアなどで売りつつ、高級路線ですか?
    なんだか迷走しているように見受けられますが・・・
    それとも、「良い物を」ちょっとだけ「高く」して・・
    という、ニッチ路線でしょうか?
    やはりどうしたいのか分かりません。

  3. 真鍋清 より:

    次期デミオのスカイアクティブをフロントミッドシップ、ないしはミッドエンジンとして搭載して積載量600kg程度の球体型ワンボックスボディの商用バン/ワゴンを実現すれば800cc「白いエンジン」で500kg積みリアエンジンだった初代ボンゴ(1966年発売)への原点回帰となるわけで大いに期待したいのだがスバルのサンバーは生産中止されたし、もはや革新的/理想主義的な商用車の開発など国産メーカーに望むべくはないのだろうか(T_T)
    それでなくとも「悪貨は良貨を駆逐する」現世では設計者の叡智など評価されないものと予感できるが如何だろうか?
    by「日本語教師海外派遣プログラムを業者によって急にキャンセルにされてうつ病寸前の身」

  4. 白木 晴幸 より:

    今のマツダの手駒を見ると、ボンゴに使えるシャーシーがないです。かと言って新型を作れる財力もない。
    よそと同じ道を辿っても結果は見えている。ならば別の選択肢でGO!今はフルSKYACTIVでオンリーワンと言ったトコロでしょうか…。
    ハイブリッドの技術はトヨタに面倒を見て貰うとして、あとは今後どう生き残っていくかでしょう…。

  5. COLT より:

    撤退は仕方ないとしてもマツダはボンゴを誇りに思って欲しいです。
    これからドメスティックモデルはフルモデルチェンジしなくてもやって行けるんじゃないでしょうか。

  6. さね より:

    なんか残念ですね。個人的に商用車好きなんです。なんか自動車の基本みたいで。 頑丈、長持ち、シンプルなとこが。一度止めると景気がよくなってまた始めるのは難しそうな気がします
    スバルの軽自動車撤退やマツダは商用車撤退かぁ寂しいですね。選択と集中なのかも知れませんが、またいつの日か復活してほしいです。クリーンディーゼルある訳だし。ところでエクストレイルGTにはなんかよくわかりませんが排ガスのススかなんかつまったか処理能力?がどうかなると手動でどうかする装置あるみたいですが、CXー5にはなくディーラーで点検らしいですが不便なんでしょうか? 何てことないのかな?いつか教えてもらえれば嬉しいです。後スカイGの実燃費も早くしりたいかな先生よろしくお願いします。

  7. ねこまんま より:

    マツダの上層部は商売解ってないですね、
    商用車はある程度の台数が見込めて償却済んだら定期的に買ってくれる結構おいしい商売ですよ。
    トヨタのタクシー専用車両やホンダやスズキのの軽トラなど。
    商用車だってハイエースみたいな人気車種も有る訳ですし、むしろ商用車ならトヨタや日産相手にに勝負できるんじゃないですかね。
    商用車初、フルスカイアクティブとか。
    まあ、ハッタリ燃費じゃ駄目ですが。
    現行デミオじゃ無理としても、時期デミオのプラットフォームを商用車に転用できるように設計して、
    足回りリジッドで箱型ボディ乗せて新ボンゴで良いと思いますけどね。
    でもデミオベースじゃ積載量1tは無理かな。
    前も言いましたけどコンパクトカーは商用車ベースで良いと思います。
    それ以上を求めるユーザーは上位クラスを買えば済むことですから。
    大量生産して早く償却済ませて元を取る、後はとにかく低価格路線で数を売る。
    スーパーカブみたいになれば良いんじゃないかな?
    センテイアの失敗から何も学んでいない。
    マツダがブランド志向に走ったところで、一部のファンしか買いませんて。
    スズキがキザシ出しても軽自動車メーカーの大型車なんて誰も見向きもしない。
    (キザシ何時の間にか受注生産になってるみたいですね)

  8. 真鍋清 より:

    きっとこの分だと、日産のNV200バネットにボンゴのバッジを付けて「新生マツダ・ボンゴ誕生」なんてやるのかな―ダイハツハイゼットのラベル違いのスバルサンバーが現に売られているとあれば、それも無きにしも非ずだと予測している。
    実際日産バネットの三菱デリカ版は少量ながらも一定数が世の中に走っているのだし、商用車の分野では「新開発すればするほど赤字を出す」というものなのだろうか。
    仮にマツダが小生の理想通り新開発スカイアクティブ・ディーゼル(2.0リッター以内で!)をミッドエンジン新開発シャーシに搭載して新ボンゴを生み出したとして、開発費を償却するほど売れるか疑問なのも事実であり、何かとジレンマが避けられない現状の業界だが、いっそデミオベースのFFシャーシを生かして1.6-2.0リッター級スカイアクティブディーゼルを搭載して500kg積み背高商用バンと貨客兼用ワゴンから構成される「新ファミリア・コマーシャル」をリリースし、和製ルノーカングーとしてお花屋さんから宅配便、タクシーに至るまで新しい実用車像を提案したらどうだろうか。

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