ミナミンの「ぼくが考えたカッコよい電気自動車」がこれだ!

ホンダは新しい世代の電気自動車『0シリーズ』のコンセプトモデルをラスベガスで開催されている『CES2024』にて発表した。0シリーズとは2026年からアメリカのカリフォルニア州などで要求される「販売される自動車の35%電気自動車に」という法規対応のため作られる新世代モデルだ。これが売れないとホンダは非常に厳しい状況になってしまう。

事前公開されたレンダリングを見てウナりました。1960年代の「ぼくが考える未来のクルマ」か「カウンタックに代表される1970年代のスーパーカー」みたい。1970年代のアメリカ車的なワイド&ローのシルエットを持つクルマがミナミンの美学なんだとハッキリ解った! 私も嫌いじゃ無いです(笑)。シルエット的には、ですけど(グリル、カールおじさんみたいでダメ)。

アートセンターのクルマ好きデザイナーが描くとこんなか? ホンダOBの皆さん一目置くGMのビルミッチェルなら合格のハンコを捺すかもしれないけれど、今やそんな時代じゃ無い。乗降性悪く、センサーの位置低くなるためADAS性能だって追求しにくい。側面衝突を確保するのが大変だし、追突すればトラックの後部にもぐり込む。今のアメリカ人は選ばないシルエットです。

真面目な話、車高低いと側面衝突時に相手側のバンパーがショルダー位置となるため、補強入れた上、クラッシャブルゾーンをワイドに取る必要出てくる。だったらSUVのように車高上げ、サイドシルで受け止めたらいい。するとボディ幅は狭くなり、総合的な空気抵抗CdAだって追究出来る。重い電池を床下に積む電気自動車だと、車高あっても重心は下げられます。

クルマに限らず工業デザインというのは機能が大切(売れるということも大切な機能です)。ミナミンの本質は、そこを考えていないと言うことがよ~く解った。おっと! もう一台、同じくらい理解に苦しむ&機能性は全くなさそうな背高のコンセプトカーも出展するというけれど、これまたケツのブブンに何が入っているのだろうか。はたまたBack to the Future 4の劇車?

事前説明会を青山のホンダ本社で行った。そこに南さんが出席していたから話を聞こうと思ったところ、発表回終わったら瞬時に居なくなってました。文字通り「取り付く島も無い」というヤツです。終了後、広報のスタッフが来て「どうですか?」と聞かれた。上の話を聞きたかったと言うと「そうですよね~」だって。誰に対してのそうですよね~かは不明(笑)。

南さんに限らずホンダの経営陣は引きこもってないで人前に出てきた方がいいと思う。ホンダの素晴らしさって「ワイガヤ」に濃縮されている。南さん、社内でどうしているか不明ながら、もう少し外部の意見を聞いたらどうか。ディーラーあたりだと最近のホンダデザイン、クソミソに近い。三部さんはミナミンと沈んで行く道を選ぶのか。本田宗一郎さんが泣いてます。

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9 Responses to “ミナミンの「ぼくが考えたカッコよい電気自動車」がこれだ!”

  1. 業界勤務 より:

    これでホンダはここから10年沈みますね。

    売れない原因が
    外部要因によるものとして
    片付けてるんじゃ無いでしょうか。

    まあ、ホンダが自滅してるのを横目に
    トヨタは着実に未来をリードしてもらいたいものです

  2. 猫まんま より:

    なんかデザイン学校の生徒に好きなように未来的な車をデザインしろと言ったらやっちゃったみたいな?
    コンセプトカーならこれでも良いんだけどまさかこのデザインで発売するつもりなのか?
    いつも思うのだけどデザイナーってのは現実無視してデザインするのが多いけどそれを商品になるか見極めて採用するのが役員の務めではないでしょうか?
    ホンダの役員は現実離れしてる感性でなきゃ務まらないんでしょうかね。

  3. しんちゃん より:

    海外サイトで見た瞬間に「掃除機」と思ってしまいました。もちろん美的センスはひとそれぞれ、主観的なものですが、売れる売れないは素人でも判ります。
    自動車のようなプロダクトは技術やデザイン、性能も軌道修正に時間を要するので、企業としてここ数年をどう乗り切るか、耐えるかのフェーズに入ると想像します。
    ひょっとすると経営陣は本格的BEV時代までの期間を「捨てゲーム」にするつもりなのかもと考えてしまいましたが、果たしてそんな余裕が今のホンダにあるのか。厳しいですね。

  4. モーリー より:

    豊田章男会長が素晴らしいと思うのは
    現在の経営は当然として、20年後30年後も
    自社や業界、日本が繁栄を維持出来るにはどうしたら
    よいか真剣に考え道筋を作ってると思うので
    デザイン以外の部分でも安心できそうな点。

    対してホンダや日産は素人の勝手な想像ですが
    上層部が今の自分のポジション争いに明け暮れ
    自分が高い報酬もらって逃げ切ればいい
    だから自社が5年後ユーザーが見限って会社が
    つぶれても俺には関係ないね、みたいな空虚な
    匂いを今のデザイン、商品構成、生産体制などから
    プンプン感じるんですよね
    今のままじゃユーザーも販売店も離れて消えて
    無くなりますよ

  5. cvt より:

    これはカッコ悪い…
    でも日産のと同じく単なるショー用のコンセプトカーだから市販版は全く違うんだと思う(低いのと四角いEV出しますよーっていうだけを提示しただけ)。
    そういえばらアフィーラの第二弾プロトタイプは随分とカッコ良くなったと個人的には思う。
    セダンなので欲しいとまでは思いませんが…

  6. てつ より:

    1984年に発表されたコンセプトカーHP-Xに雰囲気が似てますね。
    ホンダが考える未来のクルマのデザインはずっと変わってないのでしょうか。

  7. やきいも より:

    背の低いモノは横から見ると1970年のコンセプトカーTOYOTA EX7そっくりですね。半世紀前のコンセプトカーですが。「普遍的」というのか「時代は繰り返す」というのか・・・?

  8. ホンダ大好き より:

    国沢様にはいつも車関係に限らず、勉強させていただいております。

    このホンダデザインの件、度々取り上げて頂いておりますが、どれだけホンダに届いているのか?いつも憂慮しております。
    なんとかホンダが生まれ変わって、「いいじゃないか!」と思えるメーカーになって欲しいと思うのは私だけではないはず。
    なんとかこの世間の意見がホンダに届いて欲しい!
    切実に願います、あまり時間が無い様に思えます。

  9. かずぽん より:

    同じようなフォルムながらCES2024で発表されたLGの
    コンセプトカーAlpha-ableの方が数段カッコよく見えてしまうのが悲しい。
    LGは車ではなくディスプレーのプロモーションでこの車を作っているので市販予定はなさそうだけどデザインだけはLGの勝ちかな?

    https://www.instagram.com/kenyan_in_usa/reel/C153IZZLmQc/

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