巨額の貿易赤字は心配無し!

財務省が発表した今年1月~6月までの貿易統計速報によれば、7兆6千億円の大赤字。昨年同期の赤字額4兆8千億を大きく凌ぎ過去最大になったという。原発推進派のメディアなどは、発電などのためのエネルギーコストがかさんでいると書いてます。てんで見当違いかと。

貿易赤字が出る理由は簡単で、海外にどんどん生産設備を持って行っているからだ。自動車業界を見ても、現在日本で作ったクルマを海外に運んでいるの、マツダくらい。大半のメーカーは輸出を減らし、海外生産を増やして行ってます。そのマツダだってメキシコ工場が稼働する。

代わりに海外で儲けた利益を含めた国際収支では、昨年度も黒字額が増えてます。輸出こそ減っているものの、海外で利益を上げているので全く問題ないのだった。こう書くと「日本での仕事が減ってしまう」と思うだろう。先日まで私も心配していました。しかし。なぜか人手不足です。

都市部などコンビニや飲食店のバイトすら集まらない状況。すき屋だって従業員不足で多くの店舗を休業せざるを得ない状況。自動車関連の工場も求人で苦労してます。いわゆる「就業のミスマッチ」なのか、それとも団塊の世代の勇退で絶対的な就業人口減ったのか。

本来なら日本から製造業が出て行っているのに、失業者増えないという妙な流れになっている。おっと赤字と関係なかった。日本からの貿易は減っている一方、原油価格の高騰により、当然の如く輸入額は増える。ただそれ以上に海外で儲かっているから大丈夫です。

明確になりつつあるのは、一般家庭に例えると外国で儲けている企業が稼ぎ手で、国内でのみビジネスをしてるのは「内助の功」だということ(男と女というステレオタイプではない)。あと5年もすれば一段と「稼ぎ手」と「内助の功」の区分が明確になっていくと思う。

その際、問題になってくるのが、本当に「稼ぎ手のための内助」になっているかどうか、だ。働き手の手足を縛っているような連中がいるとすれば、日本にゃ不要。ツマラン規制をせず、世界の流れをキチンと読んで欲しい。国際収支の黒字額が減ってきたら、本腰を入れた対策をしなくちゃならない。

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