バウ沈喰らう

早起きして晩ご飯のおかづを調達すべくフネを出した。連日昼から南西の爆風状況ながら、午前中ならイケるだろうという判断です。実際、マリーナに行くと「出港注意」の黄旗さえ出ていない。風も6〜7mといった状況。急いで準備し、荒川河口から東京湾へ。するとどうよ! ハネるほどじゃないけれど、もはや波高し。

それでも波に強いと言われる我がフネだからして気にせず木更津へ向かう。25分ほど走っても全く状況変わらず。この波だと釣りにならんかもしれないな、ということで引き返す。帰りは追い風&追い並み。叩かれることもなく次々と波を追い越しながら17ノットくらいで走っていた、と思ってください。

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上の写真を見ていただければ解るとおり、フィッシャータイプのフネは船首(バウ)が水の中に沈むと、大量の水をスプーンのようにシャクッてしまう。この水、左右の通路を通ってリアに流れ、下の写真のコクピット(本来はフネ用語。艇体に囲まれたスペースを示す)に押し寄せる。

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当然バランスを崩すため、フィッシャータイプのフネはバウ沈しないような設計になっているという。このフネを買うときもバウ沈しないか繰り返し聞いた次第。すると「しないです。聞いたことも体験したこともない」という。なるほど何度か荒れている海を走ったけれど、バウの浮力強く沈む前に浮く! しか〜し!

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見事バウ沈を喰いました! 突っ込んだ瞬間、バウは完全に水没! フロントガラスからルーフまで水が流れ、次の瞬間、コクピット見たら超大量の海水! 写真はカバンからカメラ出して撮ったのでバウ沈から1分近く経っている。それでもこんな状況。コクピットから4つの穴で排出されるようになっているのだけれど、追いつかず。

おそらく300〜400Lくらいシャクったと思う。こんな波を続けて3発も喰らったら左右のバランス極めて悪くなり、復元力落ちることだろう。クルマの場合、私らあえて危険な状態を作り出して評価する。そういった意味からすればフネってメーカーでも解らないことが起きる。だから面白い。オウンリスク上等です。

さて。東京湾のサカナを喰うというと「放射能は大丈夫か?」と言われる。何度も書いてきた通り、今回の原発事故、政府や役所は全く信用できないので、自分の安全は自分で守らなくちゃならないと考えている。オウンリスクです。だからこそ震災直後は風の情報を分析しツイッターでレポートした。

サカナも同じ。海流を見れば放射性物質の流れがある程度予想できる。東京湾内には入って来ません。東京湾内に居るサカナも安全。でも外房から銚子、いわき、三陸に掛けての海水はリスク大きいと考えます。不安なことに三陸の海産物など、放射線のチェックをしていない。

してくれれば私も不安なく食べるのだけれど‥‥。特に海草や貝類など心配です。オウンリスクの精神旺盛な人は、とりあえず若い人に食べさせるのは避けておくべきだと思う(韓国や中国首脳や私のようなジジイなら問題なし)。

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2 Responses to “バウ沈喰らう”

  1. かず より:

    友人昨日から宮城派遣です。ゼロクラウンの白黒ツートンカラーで。
    特段な事は無く、装備も通常プラスマスクぐらいです。
    東京の偉いさんの言う事は信じらんないので、僕があれこれ言うのですが友人は…。
    現場の白黒ツートンカラーは、文句一つ言わず出発しました。
    良い情報と悪い情報、ちゃんと両方出さないといけませんね。
    悪い情報出しても判断や決断、責任をとれない人がトップだから仕方ないかしら…。
    自己責任で動くには、悪い情報も欲しいです。

  2. applefanjp より:

    バウ沈、大変でしたね。
    うまく、排水できましたか?
    自分は以前、天草で波浪注意報が出ている中
    アル中親父の船長判断で出港!
    立て板のような波が迫ってくる中を
    船は直進!
    どっ、どっ、どっと船はゆっくり進みます。
    前は全然見えません。
    恐怖!
    自分「船長!こりゃ、まずいよ!」
    アル中船長「うーん。こりゃ、風があたらない
    ところに行こうかね!船を旋回するときが
    アブナイもんね。」
    自分「ひえーっ!」
    そんな恐ろしい経験をしました。
    で、国沢さん、釣果は?
    すんません。

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