状況さらに悪化

恥ずかしながら日本の大手商業メディアや音楽ギョウカイは反原発を打ち出すとメシが喰えなくなる、ということを初めて知った。斉藤和義さんは反原発の歌を発表。ユーチューブなどに流れているのだけれど、所属事務所は必至で削除依頼を出しているそうな。国家の根幹に関わっていることなんだろう。

100歩譲ってみんなで原発反対を訴えたところで、建設予定地の住民の選挙により選ばれた首長さんが「原発を受け入れますよ」と言えば、原発は作れちゃう。現在点検中の原発も、首長さんの「稼働させてOK」という認可出ると臨界状態での発電が始まる。これを阻止する方法などありません。

そもそも我が国は乗客のいる列車の中で婦女暴行行為あっても誰も止めない、という無関心さを特徴とする。もちろん原発と同じで何としたい気持ちは皆さん持っていることだろう。されど一人で立ち向かって逆襲された時のことを考えると(つまり誰も助けてくれない)無関心を装った方がトクという判断になる。

さて。社会のリーダーになっている人の多くは「人のためによかれと思って訴えかけても動いてくれない」という体験を何度もしてます。「原発反対のため立ち上がることはやぶさかでないけれど、人がついてきてくれないから結果を出せない」ワケ。原発に反対してる人など山ほどいますから。

多くの人が辛抱できなくなり、自ら「反対する!」と考える状況に達せば、間違いなくリーダー達は動き出すと思う。逆に言えば「機が熟すまで動けない」。問題はいつ機が熟すか、ということになろう。残念ながらこればかりは読めない。2年後なのか10年後なのか。いつまで経っても起きない可能性だってある。

もしそれがイヤなら「自分だけ巻き込まれないようにする」という対応を取るしかあるまい。私はそうしているし、読者の皆さんにもサバイバル能力や自己判断能力を持つよう訴えてきている。それで厳しい目に遭ったなら自分のチカラ不足を反省し、繰り返さないようにすれば良い。

もしかすると我が国はこのまま底抜けしちゃうかもしれない。そうなると震災後に発生した物資不足など普通のことになる。お米だって津波の被害を受けた地域は作れないし、福島県のように政府によって作り上げられた風評被害を受ける地域のお米も出てくることだろう。クルマは燃費良い方がサバイバル能力高いです。

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8 Responses to “状況さらに悪化”

  1. 匿名 より:

    国家の根幹に関わっていることなんだろう。
    ..
    原発反対の国会議員に投票し、反原発を立法化してもらうのが一番なんだろうけれどもその国会議員の他の部分での主義主張が全く納得できない場合もあり、原発反対という意見が一致するだけでは投票できない。(郵政民営化に賛成か反対だけで投票した前例があり、結果はみんな知っているとおり、自民党の大勝利から慢心し民主党に対する敗北に繋がった)

  2. 下澤 淳 より:

    いつもは、敵に回る地方紙の南日本新聞なんですが、若干左派の新聞らしく反原発みたいです。さすがに川内原発の1,2号機の停止はないですが、3号機の建設中止ぐらいは現実的にありそうです。
    私も原発利権の大きさには驚いてますが、いくらなんでも、天災って結論にはならないと思います。ただ関東の大手TVメディアの放送の仕方は、特殊らしいので事情が違うのかもしれません。
    こっちは今、県議会議員選挙で原発については当然争点となっています。ちなみに竹原さんは脱原発です。鹿児島県知事は官僚出らしく意見保留です。(個人的には3号機の最新鋭の改良型加圧水型の出力には憧れてました。)
    今日の朝、辛坊 治郎さんがキャスター勤める番組にて武田 邦彦さんが、今の原発のありかたを痛烈に批判していて気分がスッキリしました。統一地方選後は地方政治家の方々から面白い意見が聞けると思います。

  3. やはり具体的な代替案なくしては、リーダーもフォロアーも大きな行動はできないのではないでしょうか。
    スマートグリッドや太陽光発電を夢見ても、今の段階ではやはりコストや技術的な障壁が高いように思えます。
    個人的には、EV/PHVと太陽光発電を備えたホームを作るのが夢なので、それに向けた道筋を国家や政府が後押ししてくれれば、コスト的に折り合わなくてもフォロアーになります。
    分散型社会を成り立たせるためには、自分自身が周囲のインフラの一つであるという責任を持ってインフラを築かないといけない。
    国のために何ができるか。逃げ出すとかサバイバルとか受身なネガティブな表現でなくて、将来をしっかり見据えて、あるべき方向に一人一人が着実に歩みを進めなくてはいけないと思います。そのくらいでないと脱原発はできない。
    そのときには、クルマに対する価値観も様変わりしていて、現代のスポーティな嗜好性は無くなっているかもしれませんね。

  4. Jamira より:

    原発推進御用学者List
    http://www47.atwiki.jp/goyo-gakusha/pages/13.html
    どういった人たちがこのサイトを作っているのかは不明ですが、怒りは共感できます。
     今回の震災で思うのは、今まで政治家や官僚が、日本の状況を悪くしていると思っていましたが、実はこういった学者、専門家もかなり大きなネックになっているのだと言う事がよく解りました。
     ここで言う御用学者たち、官僚もそうですが、政権交代しても特に入れ替わる事は無いので、世の中の状況が一向に変わらないのは、こういった理由からなのだと思います。
     志のあるリーダがいくらこうしないといけないと言っても、こういった学者が「そうじゃない」と言ってしまうと、もうそれ以上は進めなくなってしまいます。

  5. もん より:

    「機は熟した」
    福島で未曾有の災害。
    さらに余震程度で最後の砦ディーゼルが発動。
    そして外部電源復旧後とは言え、そのディーゼルが故障。
    これ以上熟すって腐って落ちちゃいますよ、果実が。
    今、行動を起こさない政治家なんて死ぬまで行動しません。
    今のところ河野太郎ぐらいしか知らないが・・・行動している政治家。

  6. Tad より:

    中曽根康弘氏らが、昭和29年より国策としてウラニウム利用の原発を推進しつつ、そこから生まれたプルトニウムを使って将来的に核武装を夢見たところが我が国の原子力政策の原点だと言われています。昭和31年にはすでに核燃料サイクル構想が始動しています。
    要するにこの国策には巨額の予算が付くようになり、そこに電力などのさまざまな利権が付随するようになり、原発はもう利権を持つものにとって後戻りできない状況になっているでしょう。ウラニウムではなくよりコスト面や環境負荷面で優れているトリウムを燃料にする意見も見事に封殺され続けてきたのはこのためです。
    今回の事故を受けて、中国などはトリウム溶融塩炉を積極的に開発する意向を固めたと報道されています。

  7. すとりんがー より:

    原発に関する論議はそれこそ原理主義のぶつかり合いですね。
    何がなんでも推進対何がなんでも反対。
    その間の議論が成り立ちませんね。
    今回の事故を見て安全な原発とはどういうことか、危険な原発とはどういう事かという検証も必要でしょう。
    今のところ付け焼刃の知識しかないので判断に困っています。

  8. クルマを見ない より:

    以前パリに駐在してたとき、先輩から日本人観光客と日本人駐在員の見分け方は、交差点での横断歩道の渡り方と教えてもらいました。パリのフランス人は、クルマが来なければ信号が赤でも渡ります。日本人駐在員も現地に同化して、クルマの挙動に注意して信号に関わらず渡ります。
    日本人観光客は、歩道の信号が赤だとクルマが来なくても立ち止まっています。逆に青に変わるとクルマを見ずに渡り始めます。日本人は、ルールを守る規律正しいと褒められますが、一方で危険を感じる能力が欠如してるようです。
    横断歩道わたるときは、一番気を付けなくてはいけないのは、クルマの挙動であって信号ではありません。まして一緒に渡る人たちの動きにあわせたら危険この上ありません。
    しかし大部分の日本人は、「赤信号皆んなで渡れば怖くない」状況です。今回の福島原発の事故は、他国民にはない日本人の「危険を感じ無い、感じるのは仲間の意向だけ」に、起因してるように思います。
    日本代表サッカーや日産自動車のように、原子力のマネージメントは日本人は放棄した方がよいのではなですか。

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