パナソニック、テスラに見切りを付け、トヨタに未来を託す?

個人的には「すでに詰んでいる」と思っているテスラながら、ここにきて厳しい評価のニュースも増えてきた。けっこう驚いたのが『モデル3』の販売台数。テスラによれば2017年末の段階で1772台しか登録出来なかったという。860台が運送途中とのことなので、生産出来たのは2632台ということになる。登録台数、2017年9月末段階での260台から1512台しか増えていない。

皆さんの想像以上に大きなトラブルが発生しているということかもしれない。テスラの目論見だと2017年12月には毎週5千台ペースの生産を始める(年産20~25万台)予定だったことを考えると、なかなか厳しいことになりそう。そもそもキャッシュフローが足りなくなってくると思う。開発中の車両を買う場合も前金が必要という自動車業界じゃ珍しいビジネススタイルです。

もちろんモデル3のフル生産が始まればあっという間にキャッシュフローも改善されるだろう。テスラを応援している人達(お金持ちが多いです)は、イーロンマスクの気力さえ続けば投資もしてくれると思う。ただ綱渡り状態になってしまっているのは間違いないこと。加えてモデル3のフル生産が始まるメドを付けない限りチャプター11も無理。収入の見込み無くダダ漏れです。

この状況を「マヅいぞ!」と感じたのがパナソニック。2000億円と言われる巨額の投資をしてテスラと巨大電池工場(フル生産になったら年産50万台分)を立ち上げたものの、モデル3の本格的な生産が始まらないため閑古鳥啼きっぱなし。もちろん稼働率の低い状態だって保証無し。加えて作った電池はテスラ以外に売れない契約になっていると言われている。八方ふさがりだ。

このままテスラが終わったらパナソニックだって厳しい。という状況の中、活路を見いだしたのはトヨタということです。トヨタもテスラの状況をキッチリ読んでおり、パナソニックが頭をかきむしっているのも承知。そんな中、トヨタとパナソニックの話になる。ドチラがどう動いたかは不明。ただ私としちゃトヨタから「一緒にやらないか?」と声を掛けたように思う。

そしてトヨタは猛スピードで動いた。章男社長自ら寺師副社長に「電池の問題を年内にまとめてください」。考えてみたら寺師副社長はトヨタとテスラのジョイントベンチャー『RAV4EV』の担当者。これ以上テスラの事情を知っている人など居ない。パナソニックも社運を掛けるしかないということで、イッキに話が進んだ、ということだと私は勝手に予想する。

パナソニックの頑張りに期待したい。

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