ロータリーエンジン復活はあるのか?

毎度書いてきている通り昨今はメーカーの公表を鵜呑みにするメディアばかりになってきた。マツダがロータリエンジンの開発グループを正式に立ち上げ、36人のスタッフを配したことで復活すると報じている。果たしてロータリーエンジン復活はあるのだろうか? 私は95%の確率で「無い」と考えてます。ただゼロでは無い。どんな技術だって止めなければ可能性を残す。

そういった意味では素晴らしい判断だと思う。マツダが考えるマルチパスウェイだと理解すればいい。トヨタがやっている水素エンジンのマルチパスウェイ戦略は36人なんて規模じゃない。というかホンキで次世代パワーユニットの開発をやろうとすれば、最低で500人くらいの人員を投入しなければならない。ロータリーエンジンが確立した技術であっても、今のレベルじゃ話にならない。

36人という規模は「止めない」という意思表示の規模です。そもそも今後、エンジンに対するハードルはドンドン高くなっていく。高い確率で2030年代中盤には世界規模で販売出来なくなる。それ以前の2030年あたりから、厳しい厳しい燃費規制なども始まる。エンジンを積むPHV向けの規制も出てくることだろう。どんなに楽観的に評価しても、ロータリーエンジンは2030年までだ。

今から開発を始め、実用化するまで2~3年。販売出来る年数は3~4年になってしまう。そんな短い期間売るために専用のプラットフォームなど作れまい。後輪駆動車用のプラットフォーム、資本提携しているメーカーを見渡したってロードスターと86、クラウン用しかない。ロードスターじゃ小さいし、86だと電池を搭載するスペース無し。クラウンは大きくて重すぎる。

プラットフォームを開発するしかあるまい。手としては電気自動車用プラットフォームを開発し、電池を半分下ろして2ローターの発電機を積む事ながら、これだとロータリーエンジンをダイレクトで味わうことが出来ない。単なる「ロータリーエンジンを積んでいる」という精神的な満足感が得られるのみ。開発の段階で画期的なアイデアが出てこなければ、諦めるしかない。

本当にロータリーエンジンのファンなら、四の五の言ってないでRX-8とかの中古車を買ったらいいと思う。今ならまだ手の届く価格帯にある。新車を買うご予算あったらコスモです! ここにきて出物はほぼ無くなりつつあるが、まだ買える。私はロータリーエンジン好きなので、MX-30ロータリーEVに乗って「これじゃワカラン!」と強く感じた。ロータリー好きなら旧車を!

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5 Responses to “ロータリーエンジン復活はあるのか?”

  1. 猫まんま より:

    スーパー7が販売可能なのだから改造車扱いとかにすれば販売は可能じゃないですかね?今更一から開発する根性が有るかどうかは別ですが。大きく重くてもクラウンのプラットフォーム使って3ローターとかでもちろん利益も出さなきゃならないんだから完全受注生産で一台1000万円くらいで売れば良いんじゃないかと。まあ口ばかりのマツダ信者は買わないんでしょうけど。スカイアクティブXとかMX30ロータリーEVとかマツダも買う買うユーザーに騙されてばかりですね。いっそF副社長を復帰させれば利益も何も考え無しで暴走して市販されるかも?

    • より:

      F社長復帰しなくても、モビリティショー、オートサロンと2回続けてSUVを出品せずスポーツ一本足打法はむしろM社長の好みなのかもしれない。
      だけど、現実的には発電用に考えているのだと思う。

  2. より:

    今更ロータリーを動力源として期待するのは狂信的なマツダファンだけだろう。
    スムースな回転はモーターには絶対に勝てないから。
    但し、充電専用としてトランスミッションをもたないPHEVとしての可能性はサイズ的にあるのかも。トヨタが一部車種に使えばマツダにとって大いに助かる。池田直渡氏はその可能性を公言してる。
    一方ロータリーのサイズメリットはクルマ以外に使われている小型化エンジンの転用で代替できるとすればそれはないことになるのだが、マツダ救済の目的は十分ありうる。
    但し、今回のロータリー開発グループ新設と言ってもすでに開発部隊はいたのだから、最近いいニュースのないマツダにとってIR目的だけなのかもしれない。

  3. 断鉄 より:

    RX-8に乗ってます。
    RE復活なんてありえません。
    なにより、REファンが望んでいるのは「REで地面を蹴る!MTで」だと思います。
    PHEVでMT?ありえません。
    それにあの燃焼室は普通のレシプロエンジンの「ロータリーとして考えれば燃費が上がった」とエクスキューズがい必要です。
    それに投資回収を考えたら、販売価格は優に1,000万円を超え、貧乏な日本で買える人なんて僅かでその価格帯の車が買える富裕層は「ブランド」を重んじるはずで残念ながらマツダにそんな「高級ブランド力」は、ありません。
    燃費の悪いそんなエンジンの車を出したらCAFE規制で罰金を受けるだけ。血を流しながら販売する体力は今のマツダにはありません。
    「36人の開発体制」を真顔で前向きな開発と物作りを知らないマスコミが書くおろかさ…MRJみたいなもんですよ、今のロータリーは。
    ロータリーの呪縛から抜け出せないマツダの悲しさと技術至上主義で世のトレンドを見ず自己満な開発を止めれなかった経営判断、自己満で出したICEがいくつもあり消えていったか。
    私個人は、マツダが好きでRX-8に乗ってますが地面に直接トラクションをかけるロータリー車はRX-8で終わりと考えます。

  4. 田島 より:

    マツダ創業家の広島マツダ販社の会長が、松本人志の女性献上システムをFB上で擁護した件が炎上していますね。彼は障害者をバカにした動画を拡散した自社社員もどうコメント内で庇う姿勢を示しております。
    創業家の人権意識の低さ、国際感覚の欠如からしてマツダの表ばかり取り繕って中身がイマイチな感じが何となく読めた気がします。

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