トヨタ、アメリカで地滑り的な好評価を受けつつある? ホンダ劣勢。日産どうする!

最近トヨタに驚かされてばかりだ。アメリカで発表した新型シエナ、何とハイブリッドしか設定されていない! このカテゴリー、普通なら2,5リッター前後の4気筒と、3,5リッター前後のV6というラインアップである。多くのアメリカ人は2,5リッターの価格に引き寄せられ、乗るとパワー不足に「やっぱりな!」とガックリして3,5リッターを買うという流れ。

そんな中、新型シエナはハイブリッドのみ。しかもパワフルな3,5リッターじゃなくハリアーと同じ2,5リッターときた。こらパワー不足でダメでしょうね、と思いながらスペック見たらシステム出力243hp(hpと馬力はほぼ同じ)とある! あらら? ハリアーと同じユニットだと218馬力です。下は間もなく発売のアメリカ版ハリアー(米国名ヴェンザ)で、ハイブリッドを見たら219hp。

ヴェンザもハイブリッドだけ!

新型シエナのハイブリッド、どうやらバッテリー容量が大きいようだ。さらに調べてみたら、昨年発表されたハイランダー(RAV4兄弟で最も大きいモデル。3列シート付き)から243hpの大容量タイプを発売してました。早速アメリカの知人に聞いてみたら「新型ハイランダーのハイブリッド、V6に匹敵するくらいパワフルだから売れてます」という。

トヨタには珍しく電池容量秘密とのこと。リチウムの2kWh程度か?

現行RAV4 HVに初めて乗った時に感じたのは「速いね!」。今までのハイブリッド、燃費こそ良かったけれどスポーティフィールに遠かった。もっと言えば、プリウス以外のハイブリッドが欧米で伸び悩んだのは「実用車なら納得出来るけれど自分のクルマとして乗るなら価格の割に遅い!」という点に尽きる。その流れがRAV4 HVから変わった。0~100km/h加速だって8秒で速い!

243hp仕様は電池搭載量を増やし、さらにモーターアシストのパワーを上げているようだ。アメリカ人が好む高速道路に流入するときの加速感は、RAV4より一回り大きいハイランダーでもV6に匹敵するという。ちなみに価格はV6と同等。つまり価格と加速でV6と同等。それでいながら燃料費用半額といった感じ。新型シエナもハイブリッド1本に絞った。

すでにアメリカではゲームチェンジ感が出始めているようだ。そらそうでしょう。RAV4やハイランダー、シエナのカテゴリーはトヨタのハイブリッドがベンチマークになる。こいつに勝とうとすれば、けっこう高いクルマになるだろう。ホンダの2モーターハイブリッドも、動力性能をV6並にしようとしたらバッテリーを3倍搭載しなくちゃならない。

ホンダと日産もハイブリッドのポジションを「ECO」から「楽しさ」に変更しなくちゃトヨタと勝負出来なくなる。どちらも素性の良い2モーターハイブリッドを持っているのだから、200馬力前後の超低燃費エンジンを開発してやれば、2kWh+αくらいのリチウム電池を組み合わせることで車重2トン近いモデルだって作れると思う。急がなければトヨタに置いて行かれます。

<おすすめ記事>

コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ