eパワーについて書くと、未だ旧体制の説明に騙されたまんまの人がワワラワ出てきて驚く

eパワーについて書くと、未だ「ハイブリッドじゃない」とか「電気自動車に発電機を載せたたもの」と思い込んでいる人が多い。この説明、トヨタ車と燃費で比べられたら勝てないということから旧体制の日産が強引に作り出した物語であり、カタログにも間違った情報を堂々と記載していた。技術部門は訂正したかったようだけれど「キーッ!」が許さず。

ちなみに上の図はキーッ!体制下のもの。エンジンで発電機を稼働させ、小さいバッテリーの電力を補うイメージになっている。最初に出てくる「齟齬」は最高出力だ。電気自動車で200馬力だそうとしたら、電池から200馬力分のエネルギーを引き出す。eパワーの場合、電池容量せいぜい1.4kWh。乾電池でいえば電気自動車なら50本積み。eパワー1本です。

1.4kWhで引き出せる馬力といえば、2~3秒間という短い時間なら50馬力少々。分単位だと20~30馬力くらい(どちらも公表してない)。さて。新型キックスの駆動用モーターは143馬力。98馬力のエンジンで発電機を稼働させているため、98馬力分の電力は確保できる(効率を無視)。143馬力-98馬力の45馬力が電池から引き出す出力である。

したがってエンジン停止状態だと最大で50馬力少々しか出せない。この文章を読んで日産の技術者は「もう少し出してるんだけどなぁ」とか思うかもしれませんが(笑)。アクセル全開するとエンジン掛け98馬力を発生し、バッテリーからのエネルギーを足すことで143馬力になるという寸法。おそらく143馬力は秒単位でしか出せていないと思う。

電池がなくなるとエンジンで発電機を稼働させた分だけのエネルギーしかなくなるため(トヨタやホンダのハイブリッドも同じ)、最高出力98馬力のクルマになる。したがってハイブリッドの連続最高速はエンジン出力で決まってくる。下の図はキーッ!がいなくなってからのeパワー概念図。エンジンからの出力がインバーターに入っている。

つまりエネルギー源はエンジンと電池。ハイブリッドの定義は「違うエネルギー源を使うこと」なので、eパワーも正しくハイブリッドだと解る。そして巡航時はエンジンで発電機を稼働させ、その電力をインバーターを介してタイヤに伝えている。巡航時はバッテリーを一切使っていない(正確に書けば余った電力や足りない電力の微調整用)。

eパワーの面白さは「発電機と駆動用モーターが繋がっていない」という点にある。この特徴をしっかり認識しているのが日産本体から「自由にクルマ作って良い」と言われた中国。何度か紹介したクセ強の河合さん率いるチームは「だったらエンジンを床下に積んじゃえ」。それがNX8である。エンジンをカプセル化したため驚くほど静か。

発電機は1500ccターボ。後輪駆動で340馬力だ

そしてバッテリー搭載量を増やしたレンジエクステンダーとしている。こういう使い方をするとeパワーの可能性が広がっていく。駆動系が不要になるため、次期シルビアを作ろうとした場合、モーター後ろにして発電用エンジン前に積むと後輪駆動になってしまう。床下に大容量の電池積むことで最高出力は300馬力だって余裕。

そんなクルマが出てくるようになれば日産復活も見えてくる。

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